武蔵野五輪弾圧救援会

2021年7月16日に東京都武蔵野市で行なわれた五輪組織委員会主催の「聖火」セレモニーに抗議した黒岩さんが、『威力業務妨害』で不当逮捕・起訴され、139日も勾留された。2022年9月5日の東京地裁立川支部(裁判長・竹下雄)判決は、懲役1年、執行猶予3年、未決算入50日の重い判決を出した。即日控訴、私たちは無罪判決をめざして活動している。カンパ送先⇒郵便振替00150-8-66752(口座名:三多摩労働者法律センター)、 通信欄に「7・16救援カンパ」と明記

東京高裁は、傍聴者へのハラスメント・傍聴妨害をやめろ!

NK(杉並区学童支援員/調布駅前広場スタンディングの会)

 

武蔵野とガザ/五輪と虐殺

 東京オリンピックの強行も、イスラエルによるガザへの侵略も、根は同じ。一部の強者の利益のためには、弱者の人権も命も踏みにじって構わない、という発想。五輪式典会場で爆竹抗議をした黒岩さんへの弾圧も、文科省掲示板にFree Gazaのメッセージをスプレーしたミュージシャンの逮捕も、権力の意図は同じ。巨大な不正に対する異論と抵抗の圧殺-それがどんなにささやかな異議申し立てであっても。

五輪有罪、爆竹無罪!法学部学生も傍聴に

 武蔵野五輪裁判被告の黒岩さんも私も、FreeGazaグラフィティ弾圧救援会のメンバー。5/28(火)、爆竹抗議有罪を許さない、の思いで、控訴審公判・最終弁論傍聴のため東京高裁へ。入口近く、30人ほどの傍聴者の列に並ぶと、すぐ前に若い女性の姿。「学生さんですか?」と訊くと「はい、大学生です」。「法学部?」「はい」。とらちゃん(朝ドラのヒロイン)、前途有為!(これが何の裁判か、彼女は知らなかったようですが)…列は館内に進み、入庁時所持品検査。いつもながら不愉快。傍聴の自由の制約だと思う。

異常なボディチェック、「シャツめくれ」

 傍聴団はエレベーターで4階、429号法廷のフロアへ。スマホでメールを打つ女子学生に「治安関係の裁判はここ、警備法廷でやるんです、スマホも取られます」。移動を促され、法廷入口に近づくと、廷吏が大挙して待ち構える。傍聴者の人数を凌駕。「手荷物、携帯電話、預かります」。彼らの手には金属探知器。傍聴者のボディチェック…入口での検査はなんだったのか?二重にやる意味は?すでに危険物がないことが判明した手荷物をなぜ取り上げる?…治安事件の傍聴者に対する予断と偏見、犯罪者視…私のジーンズのポケットにあてられた探知器がピーピー鳴り出す。「中、出してください」。しぶしぶハンカチを取り出す。どこが不審物?廷吏はさらに、私のTシャツの上から腹部に器物をあてる。また、ピーピー。「シャツめくってください」…セクハラか!?それでも従順な私は、めくってみせる。ベルトのバックル。屈辱感。

傍聴団、怒りの決起

 放免されて法廷の壁際に立ち、ボディチェックされている人たちの方を見ると、先程の女子学生も体を触られている様子。女性職員なら触っていいのか?そして、別の女性はずいぶん長く足止めされている…我慢の限界。「セクハラやめろ!女性の体に触るな!傍聴を妨害するな!さっき、私に、シャツめくれ、と指示した職員、名前を言え!」…他の傍聴者も「裁判所職員はセクハラしていいのか!?」「シャツめくれ、とは何だ!謝れ!」と抗議。すると、責任者風の警備職員が「騒ぐなら傍聴させません」と発言…「今、この人が、傍聴させない、と発言しました。傍聴権の侵害です!憲法違反!」と私。「傍聴させないとは何だ!」「名前と職名を言え!」、傍聴団、猛抗議。開廷の時間となり、我々は口々に怒りの声を上げながら入廷。私は着席すると、裁判長に聞こえるように「先程、裁判所職員から憲法違反の発言がありました!」。傍聴席を囲むように居並ぶ廷吏から「静粛に!」の声。何が静粛だ!人権侵害に抗議の声を上げるのは当然だ!

治安裁判の傍聴者には何をしてもいいのか

 閉廷後も怒りがおさまらない私は「私にシャツめくれ、と言った職員、名を名乗れ!セクハラだ!傍聴させない、と恫喝したあなた、名前を言いなさい!違法な発言だ!」と声を張り上げる。傍聴団こぞって再度、強く抗議。しかし、我々がいくら叫んでも、法廷前を占拠する廷吏らは、無表情、無反応。ロボットのように「荷物を受け取って退出してください」と繰り返すのみ。セクハラ発言をした職員は姿をくらまし、傍聴不許可発言をした廷吏は、救援会メンバーの追及に「警備責任者です」とだけ答えた模様。足止めを食わされた女性は、足に人工骨頭が入っていたため、探知器が反応したのだとか。金属装具を着用している人は、自由に傍聴ができないのか?重大な差別。警備法廷、などと銘打って、傍聴者の私物の奪取、セクハラ、医療具装着者の足止め。それに抗議すれば「傍聴不許可」。治安裁判の傍聴者には何をしてもいいのか?人権を踏みにじって構わないのか?「警備法廷」の思想は、五輪強行とジェノサイドの論理、異論封殺の治安管理に他ならない。

傍聴者を選別する裁判所職員。こいつ、本当に職員なのか?権限をひけらしながら、名乗らない。裁判所職員は、匿名で仕事するのか?東京高裁は、匿名で無責任なSNS投稿状態かっつう!司法、やばいな。

 

【7/19(金)武蔵野五輪弾圧裁判控訴審・判決公判】
12:20 東京地裁・高裁正門前集合
12:30 正門前アピール集会
13:20 傍聴抽選
14:00 公判開始
【判決報告集会】
7/19(金) 19時から @武蔵野芸能劇場・小ホール(三鷹駅北口すぐ)

↓kyuenmusasino.hatenablog.com↑ 裁判所は、傍聴者に対してセクハラするよう、職員に命令すらしてしまう。

(素晴らしいとは思われないけども)世界経済フォーラムが今年6月、ジェンダーギャップ指数で、日本は146カ国中118位。総じてジェンダーギャップが激しいアジアの中にあって、韓国(94位)、中国(106位)、ネパール(117位)などよりひどかった日本。裁判長が堂々と女をセクハラする、司法の女性差別を許すな!