12/7、東京地方裁判所と最高裁判所に、男性の裁判所職員が女性の体に触るのをやめるよう、要望書を提出しました。法の番人によるセクハラ命令、ほんと、やめてよ!
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2022年12月7日
武蔵野五輪弾圧救援会
東京都国分寺市南町2−6−7丸山会館2階5号
(三多摩労働者法律センター気付)
抗議・要請文
私たちは、東京地方裁判所立川支部の「令和」3年(わ)第1016号事件の被告黒岩大助さんを支援する団体です。裁判は、2021年7月16日に武蔵野陸上競技場で行われた調布・三鷹・武蔵野市の東京五輪「聖火」セレモニーの終了直後に五輪・「聖火」に爆竹で抗議して逮捕され威力業務妨害罪で起訴された黒岩さんが、無罪を争っています。
去る9月5日、東京地方裁判所立川支部101号法廷(竹下雄裁判長)で、判決公判が行われました。傍聴者は70人、裁判所に入る前に体についている金属製品と荷物をチェックされ、さらに法廷に入る前に荷物を預けさせられた上に金属探知機で体をチェックされました。法廷には6人の男性廷吏(法廷警備員)がいました。
判決は、懲役1年、未決算入50日、執行猶予3年。懲役1年の重い刑に法廷内は騒然とし、竹下裁判官は、被告・傍聴者を次々と退廷にしました。廷吏の判断で退廷になった人もいました。
11人の退廷者の中に、二人の女性傍聴者も含まれていました。二人の女性は「男性は体を触らないで」「セクシャルハラスメントはやめて」と訴えましたが、裁判官らも廷吏も躊躇なく、体を触わり男性廷吏4人が担ぎ上げて退廷にしました。二人のうち一人に対しては、足を担ぎ上げる際に男性廷吏一人が女性の足を固定して持ち上げるために女性の足と足の間に片足を割り入れたために女性の股間に男性の足が触れる事態になり、女性はかなりのショックを受けました。また、もう一人の女性は担がれておろされる際にいきなり廊下に落とされ、頭を強く打ちました。
私たちは、今年5月18日にも、東京地方裁判所立川支部あてに、4月20日の同裁判第五回公判中に男性廷吏が「触らないで」と訴える女性傍聴者を無視し男性廷吏4人が女性の体を触りながら退廷したことに対して抗議・要請書を提出しています。私たちは、抗議と共に、①Aさんにセクシャルハラスメントをしたことを謝罪する②裁判官は異性の体に接触することを裁判所職員に対して命じない③裁判所職員は異性の体に接触しない――の3点を6月17日までに回答するよう求めました。
しかし、期日までに回答がなかったため、7月3日に東京地裁立川支部に回答を求めに行ったところ、「答えないと決めた」と伝えられるだけでした。法執行機関による性差別を是正するよう要望したのに、回答を自ら伝えもせず、謝るわけでも検討する方向であることを伝えもしない、不誠実な態度に呆れています。請願法第五条には、「この法律に適合する請願は、官公署において、これを受理し誠実に処理しなければならない」とあります。しかし、法曹界にはいない一市民の訴えは、裁判所にとって聞くに値しない、ということなのでしょうか。
そして、竹下雄裁判長は、4月20日と同じセクシャルハラスメント退廷を反省することなく、9月5日に再び、セクシャルハラスメント退廷を裁判所職員に命じたのです。
私たちは、再度、訴えます。法の番人たる裁判官らが、人権への配慮を怠り、公権力を行使して、「触らないで。セクシャルハラスメントはやめて」との女性の訴えをきかずに堂々と男性裁判所職員が女性傍聴者の体を触ったことに強く抗議します。被害者への謝罪と、すべての人が性・身体・人種・信条などを理由にすべての裁判所内で差別されないようにすることを求めます。
5月18日の抗議・要請書を添付したうえで、再度、申し入れます。誠実な対応を求めます。2023年2月6日までに上記宛先まで、ご回答ください。
1、2022年5月18日と9月5日の東京地方裁判所立川支部101号法廷(竹下雄裁判長)での「令和」3年(わ)第1016号公判で竹下雄裁判長の指揮で行われたセクシャルハラスメント退廷の被害者に謝罪してください。
2、いかなる裁判所においても、裁判官は、異性の体に接触することを職員に対して命じないでください。
3、いかなる裁判所においても、裁判所職員は、異性の体に接触するのをやめてください。