武蔵野五輪弾圧救援会

2021年7月16日に東京都武蔵野市で行なわれた五輪組織委員会主催の「聖火」セレモニーに抗議した黒岩さんが、『威力業務妨害』で不当逮捕・起訴され、139日も勾留された。私たちは、無罪判決をめざして活動している。カンパ送先⇒郵便振替00150-8-66752(口座名:三多摩労働者法律センター)、 通信欄に「7・16救援カンパ」と明記

12/1、黒岩さん20時に保釈!いろんな意味で遅すぎだろ

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12/1(水)19:00前に検察の抗告を棄却すると東京高裁から弁護人に連絡があり、立川拘置所にいた本人には19:30に拘置所から伝えられ、20:00に保釈されました。逮捕から実に139日目の、なぜか夜のできごとです。黒岩さんは、出迎えた仲間に元気にタバコを要求、うれしそうに吸っていました。

たくさんの方から「よかったね」の連絡をいただいています。ありがとうございます。
とはいえ、武蔵野五輪弾圧の公判は続きます。検察側証人が何を言うのか、弁護側証人の話など、見どころ満載です。引き続き、ご注目をよろしくお願いします。
裁かれるべきは、2020東京五輪を強行した連中だ!
 

◆第2回公判:1/14(金)、15:00開廷

       13:30集合、検事立証

◆第3回公判:2/7(月)15:00開廷(予定)

                             13:30集合、弁護側立証

地裁保釈決定も検事抗告、人質司法を許さないぞ!

11月26日第一回公判で提出した保釈申請に対し、東京地裁立川支部は、本日保釈を決定した。しかし、検察が抗告を行い、明日東京高裁での判断となった。

すでに137日もの勾留は、人質司法というしかない!

検察の抗告を許さないぞ!

11.26初公判報告。同日に保釈を申請!

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怒りのシュプレ!

■7・16武蔵野「聖火」セレモニー弾圧、第一回公判 概要■

 裁判所前に結集後は、歩道で、オリンピック批判の歌とパフォーマンスで訴えました。

 法廷に入ると、正面と四隅から傍聴席を威圧する廷吏がおり、弁護士から異議がなされ、四隅からの監視に減らされた(それでも不当だが)。

 裁判は本人人定、検察の起訴状読み上げ、弁護側求釈明に続いて、黒岩さんの被告人冒頭意見陳述が行われた。獄中の困難のなか書き上げた冒頭陳述は、堂々たるもので、オリンピック開催が福島原発事故を過去のものとした棄民政策として強行されたこと。また、コロナ禍の中での五輪開催強硬は、危惧されたとおり多くの感染者を招き、多くの患者さんが亡くなった。これは「五輪災害」に他ならない、と訴えた。

 時間の制約で発言できなかったが、陳述書の最後の部分では、「起訴状の起訴事実はイベント会社の社員の業務を妨害したとされているが、これはイベントの主催者であり、委託者であるオリンピック・パラリンピック組織委員会の存在を意図的に隠すものである。この点は公判のなかできっちり暴きだします」と宣言しています。(全文は救援会BLOG

 公判後は、弁護士に報告をしてもらい、最後に、勝利に向けてシュプレヒコールでその日の闘いを締めくくりました。

 黒岩さんの保釈申請も当日行いましたが、結果はまだです。

 今後の公判予定は次のとおりです。

第2回公判:1月14日(金)、午後3時開廷、13:30集合、検事立証

第3回公判:2月7日(月)予定、午後3時開廷、13:30集合、弁護側立証

 検察側は、黒岩さんが爆竹を鳴らし柵を乗り越えて会場に入ろうとしたことが、イベント会社社員の業務を妨害したとして、「威力業務妨害」の罪で起訴しています。その証人調べが第2回公判で行われます。

 裁判闘争勝利のために、今後とも公判傍聴への結集をお願いします。

 また、救援カンパへの協力も、よろしくお願いします。

救援カンパ振込先:郵便振替00150-8-66752(口座名:三多摩労働者法律センター)

※「7・16弾圧救援カンパ」と通信欄に必ず明記して下さい

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傍聴席を威圧する廷吏 

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被告人席の黒岩さん

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熱唱!NO Olympics Anywhere

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お馴染み!♪過剰警備~ ♪邪魔をしないで~

11.26初公判で、黒岩さん圧巻の冒頭意見陳述「思想に自由あれ!」

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11月26日、東京地裁立川支部で開かれた初公判に、100人の仲間が結集しました。駆けつけてくれた皆さん、本当にありがとうございました。体調が悪い中、お忙しい中、あるいは遠方から来ていただいたのに傍聴できなかった方には、お詫び申し上げます。コロナ感染が落ち着く中、マスクを着けて裁判席を向いて座る法廷で、100名の傍聴席が50名に制限されていました。

裁判の詳細はのちほど、まずは、黒岩さんの冒頭意見陳述を掲載します。

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武蔵野五輪弾圧裁判・黒岩さん冒頭意見陳述

 2021年11月26日@東京地裁立川支部101号法廷


 「内部に危機を抱えれば抱えるほど、権力者は危機から目を逸らせようとする。そしてフクシマを忘れさせるため、マスコミは今後ますますオリンピック熱を加速させ、オリンピックに反対する輩は非国民だと言われる時が来るだろう。先の戦争もそうであった。マスコミは大本営発表のみを流し、ほとんどすべての国民が戦争に協力した。自分を優秀な日本人だと思っていればいるほど、戦争に反対する隣人を非国民と断罪して抹殺していった。しかし罪のない人を棄民したまま『オリンピックが大切だ』という国なら私は喜んで非国民になろうと思う」。これは原子力が専門である元大学教員の小出裕章さんの言葉です。

 非国民であろうと国民であろうと、日本中のそして世界中の人々の反対の声を押し切って、東京オリンピックパラリンピック(以下、オリ・パラ)が今年2021年7月23日強行されました。

 私たちは、新型コロナウィルス(以下コロナ)のパンデミック状況による「緊急事態宣言」下におけるオリ・パラ強行であるとともに、2011年3月11日東日本大震災で起った福島原発事故による「原子力緊急事態宣言」下でのオリ・パラ強行であることを忘れてはなりません。

 福島原発事故による棄民政策については、後で述べますが、まず最初にコロナによるパンデミック状況でのオリ・パラ強行に対して怒りをもって抗議するとともに、その理由について述べさせていただきます。

 昨年、冬頃に発生したコロナは、またたく間に全世界に拡大し、日本においても深刻化しました。このような事態を受けて、オリ・パラは2020年7月の開催予定を今年2021年7月に延期しました。

 しかし、今年に入ってもコロナによる感染者数・重症者数・死者数は止まることなく、その数は膨大なものになりました。

 この間、派遣・アルバイト・パートなどの不安定雇用労働者は真っ先にクビを切られ、生活は困窮の一途をたどり、中小の会社や店舗は縮小、廃業し、自殺に追い込まれる人々も増加(2020年の女性の自殺者数は、前年より15%増加)。最後の頼みの綱、医療が崩壊するなど、大勢の人々の命が危機に瀕し、奪われ、破壊されました。

 しかし、それは単にコロナウイルスの感染によるものではなく、1980年代以降の政府による新自由主義政策によってもたらされたものであると言えます。

 いくらでも使い捨てのきく非正規の労働者は労働人口の30%を越え、特に女性の雇用条件や賃金の差別は、より生活を悪化させました。市場競争原理の名の下、大企業・大手チェーン店に中小企業は飲み込まれ、「生きづらさ」も相まって20代、30代の自殺者は増加しました。合理化に伴う病院の統廃合や医療関係者の整理によって感染者や重症者は入院できず、自宅で死を待つしかないという、悲惨事態を引き起こしました。それらは、いわゆる「格差社会」が生み出した結果であり、もはや人災と呼ぶしかありません。
  
   この様な状況にもかかわらず、IOC国際オリンピック委員会)バッハ会長は「多少の犠牲が出てもオリ・パラをやる」と発言、コーツ副会長兼調整委員長は、「緊急事態宣言中でもやる」と言い、ある古参の委員においては「アルマゲドンが来ない限りやる」と言いました。

 菅首相は「人類がコロナに打ち勝った証として」のオリパラと発言し、丸川五輪大臣も、橋本大会組織委員会会長も、小池都知事も、最初からオリ・パラありきでした。

      ◆

 これから述べるのは、NHK厚労省発表の東京都におけるコロナの感染者数、重症者数、死者数のデータです。オリ・パラ中止の声をあげたくない側の数値なので、少なく数えていると思います。少し長くなりますがよく聞いて下さい。

 2021年1月1日、感染者793名、それまでの累計61105名。重症者88名、死者4名、それまでの累計631名。

 1月7日に2度目の緊急事態宣言(以下、「宣言」)が出されますが、1月1日から「宣言」解除の3月21日まで、感染者57203名。2000名台4日、1000名台17日。重症者100名台43日、死者1009名。

 3月22日からまん延防止重点措置(以下まん防)前日の4月11日まで感染者18461名、連日100名台。重症者連日10名台、死者128名。

 4月12日から4月24日までの「まん防」中、感染者10560名、連日100名台。重症者連日10名台、死者96名。

 4月25日から6月20日まで、3度目の「宣言」中、感染者34547名、1000名台5日。重症者連日10名台、死者325名。 6月21日から7月11日までの「まん防」中、感染者12553名、連日100名台。重症者連日10名台、死者59名。そしてオリ・パラ開催に向けて、7月12日から4度目の「宣言」が出されます。オリンピック開会前日、7月22日は感染者1979名。重症者65名、死者0名。開会の7月23日は感染者1359名。重症者 68名、死者1名。 1月1日から7月22日までの累計は感染者134719名。重症者は連日200名台を越しませんが、死者は1649名。

 このような膨大な感染者数、重症者数、死者数に拘らず、専門家の意見を無視して、一部のマスコミ報道を無視して、そして中止を求める私たちの声を無視して、ついにオリ・パラが開催された!

      ◆

 専門家の多くは、この時期のコロナの爆発的感染拡大を予想していました。

    感染者数は7月23日から8月8日までのオリンピック期間中、7月27日2000名台突破、2848名。7月28日、3000名台突破、3177名。7月31日、4000名台突破、4058名。8月5日、5000名台突破、5042名。

 1000名台4日、2000名台2日、3000名台5日、4000名台4日、5000名台1日、累計54244名。

 8月9日からパラリンピック開催前日の8月23日まで、2000名台4日、4000名台5日、5000名台6日。8月13日、過去最大の5773名に至り、累計65424名。

 8月24日から9月5日までのパラリンピック期間中、1000名台2日、2000名台3日、3000名台4日、4000名台4日、累計41886名。

 オリンピック開会からパラリンピック閉会まで累計161554名。

 この数は、1月1日からオリンピック開会前日7月22日までの累計を優に越しています。

 重症者数は、8月1日、再び100名台突破101名。8月12日、200名台突破218名。200名台はパラリンピック閉会以降も続きます。

    亡くなった方は、オリンピック期間中35名。パラリンピック開催まで73名。パラリンピック期間中161名。累計269名。

 東京都だけでもこの数です。さらに、全国ではオリ・パラ期間中、感染者数は連日約1万名を超え、亡くなった方は今年に入ってから約16000名に達しました。

 拘置所の中では電卓もなく、これを数えるのに3日かかりました。改めてコロナパンディミックの脅威を思い知らされました。このような犠牲を払ってでも、オリ・パラを強行した連中がいる!

 菅首相らは「オリンピックと感染拡大は無関係」と言いました。さらには「色々あったが成功だったのではないか」と総括しました。

 そして10月17日付、朝日新聞の記事ですが、「2020年東京五輪パラリンピック大会組織委員会橋本聖子会長」にいたっては、インタビューでこう言ってます。「大会前は世論の逆風が強かった」との問いへの答えとして、「開催反対の人たちに対してどうやったら理解してもらえるのかを考えた。それが努力につながった。嫌みでもなく、本当にありがたいと思っている。何があっても万全の態勢でやらなきゃならないという心構えができたのは反対の声があったからだ」

 ふざけるんじゃない!

 オリ・パラ開催中、私は獄中にいましたので、情報は限られていましたが、差し入れしてもらった朝日新聞やその他のマスコミは、小出さんの言葉通り「大本営発表」のごとく「日本は何個メダルを取った」とか、「日本の選手はよくがんばった」とか騒ぎ立てていました。(特に、社説で中止を掲げながら、いざ開催が始まると手のひらを返すように翼賛記事や写真を載せた公式スポンサー朝日はひどいかった)。 

 さらにはスタッフ用の弁当が1ヵ月で13万食廃棄されたとか、医務室で余ったサージカルマスクなど500万円相当廃棄していたとかという記事を見ましたが、このコロナ状況下、貧困や医療の問題が深刻化している中、さすがオリ・パラ、何という気前の良さだ!と思いました。

      ◆

 次に冒頭言いましたが、福島第一原発事故の被災者、避難者、被ばく者に対する「復興五輪」の名の下の棄民化について述べます。

 今から10年前、2011年3月11日、東日本大震災での津波によって、福島第一原発は事故を起こし、その結果、炉心溶融メルトダウン)しました。日本政府が、IAEA国際原子力機関)に提出した報告でさえ、広島に投下された原爆168発分のセシウム137が大気中に放出され、現在まで拡散された放射能はその約1000発分と言われています。

 これ以上の放射能拡散を防ぐため東京電力は溶け落ちた炉心があると思われる所に向けて、毎日400トンの水を注入し、数百トンの放射能汚染水をタンクに貯め続けてきました。専門家はタンクの増設にも限界があり、近い将来、海に流すことを警告しました。その予想通りに、政府は突然、今年4月全国の漁業者や世界の反対の声を押し切って、2年後をめどにして汚染水を海に流すと発表しました。マスコミではいつの間にか「汚染水」を「処理水」と名前を変えました。

 そのような状態にも拘わらず、2013年9月ブエノスアイレスで行われたIOC総会において、当時の安倍首相は「福島原発事故はアンダーコントロールされている」と発言し、2020年のオリ・パラの開催地は東京に決まりました。原発事故による原子力緊急事態宣言が100年以上も続くと言われる中での決定です。

 東京でのオリ・パラ決定後、『フクシマ50(フィフティ)』という映画が公開され、私もテレビで観ました。当時、現場指揮をした吉田所長をモデルにした役を渡辺謙が演じ、対策本部や炉心で苦闘する作業員を英雄的に描いたものでした。所長が死去し、その葬式の後、佐藤浩市演じる作業員のリーダーが車で桜並木を走り、「2020年東京でオリンピックが開かれる。原発事故に命がけで立ち向かった者たちを福島フィフティと呼ぶ」というテロップで映画は終わると記憶していますが、原発事故はアンダーコントロールしたからオリ・パラが開かれる、というまさに国策映画でした。

 何が「アンダーコントロールされている」だ!

 オリ・パラを日本に呼ぶために原発事故そのものを隠蔽しようとしている連中がいる!   

 国も、そして国民も、オリ・パラに向けて事故の惨事を忘れようとしている!

 東電も自治体も、マスコミも原発を押し進めてきた人たちは誰も責任を取ろうとしない!

      ◆

 原発事故直後、3キロ、10キロの範囲で避難指示が出され、被災者は手荷物一つ持ってペットを置き去りにし、酪農業者や、畜産業者は牛や馬などを棄て、約10万名の福島の人々が故郷を追われました。ある酪農業の方は、「安心、安全と言われ、村を潤すために原発を受け入れた。こんなことになるなら最初から反対すれば良かった」という遺言を残して牛舎で首吊り自殺したというニュースを見ました。40〜50キロ離れた村は、被ばくの危険が迫っているのに3カ月経ってから避難指示が出されました。

 家族、隣人、友達などとの穏やかな日々が、ある日突然断ち切られ、初めは体育館などの避難所、次に仮設住宅、さらに災害復興住宅などに移動させられました。家族は離ればなれになり、生活を破壊され、絶望の底で自殺した方も含め、震災関連死として数千名と数えられていますが、避難して亡くなった方は、それ以上と思われます。また、復興庁が2019年の12月時点での全国の被災者は約5万名と発表しましたが、県内避難者を含めたら、約10万名にのぼると言われています。そして、事故10年後の今年3月11日、関連死者22192名、避難生活者41241名と発表しました。

 2020年のオリ・パラに向けて、「福島復興再生特別措置法」が制定、経済優先の「復興の加速化」により、2017年3月、避難者への住宅無償提供が打ち切られ、年間被ばく量20ミリシーベルトから50ミリシーベルトの間までの居住制限区域は解除され、放射線管理区域に戻ることを強制されました。放射能を扱う人以外は1ミリシーベルト以上被ばくさせてはいけない、放射線管理区域では充分な防護をした人しか入れない、子供は入れない、飲食はできないなどという国の法律があるそうです。福島以外にも東日本の人々が放射能被ばくの脅威に晒されています。

 さらには被災自治体である福島県は2019年4月以降、国家公務員宿舎から退去しない避難者に対して家賃の2倍となる損害金を毎月請求、払わなければ、提訴し追い立てる。子どもの甲状腺ガンの発生率が通常の80倍、人数にして200名以上になり、急性心筋梗塞の死亡率も全国一になっているという健康被害を放置している。

 また「黒いピラミッド」と呼ばれる放射能汚染土を袋詰めし、次から次へと玉突き式に運ばされている大勢の労働者は、大手ゼネコンの除染マネーによって闇の手配師を通じ動員され、被ばくしても命をも補償しない。

    これが「復興五輪」の実態です。

 原発事故での「原子力緊急事態宣言」下、被災者も避難者もそして被ばく者を切り捨てる棄民政策によってオリ・パラが強行された!

 以上述べたように、コロナによるパンデミック状況にも拘らず、福島原発事故による多くの人々の棄民化にも拘らず強行されたオリ・パラは、まさに殺人行為に他ならない!

      ◆

 政府は、大手電力企業の利益に即して、10年前の福島第1原発事故がまるでなかったかのように各地の原発を再稼働させ、さらには「地球温暖化対策=脱炭素化」を名目に、「コスト安神話」のもと、原発増設を推進しようとしています。

 そのような状況の中、政府は11月に入り、これまで次々と住宅補償や減免措置などが打ち切られてきた原発事故による避難者に対して、追い打ちをかけるように、2017年4月までに「避難指示区域」を解除された人々への、医療費や介護保険の支援を縮小し、やがては廃止する方針を決めました。

 またコロナは、国内では9月30日に4度目の「宣言」が解除され、感染者数が減少傾向にありますが、ヨーロッパで流行が再燃し、アジアでもワクチン接種が進んでいる韓国やシンガポールで感染が広がっています。しかし政府は、これまでの医療崩壊を引き起こした責任を取らず、抜本的な対策の見直しを図ろうとはしてきませんでした。

    この初公判のつい2週間前、ようやく第6波に備えて、国公立病院の専門病床化、病床使用率の向上化などを盛り込んだ「医療体制の強化」を決定しました。それは、東京都がいみじくも「幽霊病床」と言った、病床数を把握できなかったことへの反省からとしていますが、その主な原因である、医療関係者不足からくる過剰なまでの肉体
的、精神的と負担と言う問題について、具体的な改善策を示していません。それについては、感染がさらに広がった場合、「国の責任において、コロナ以外の通常医療の制限を講ずる」として、「医療人材」確保のために、そのリスクが少ない地域からリスクが多い東京などの大都市へ派遣するとの方針を明記しました。心筋梗塞や末期がんなど生死に関わる「通常」の患者をコロナ対策の名の下に切り棄てる、いわゆるトリアージを「国の責任において」追認しようとしています。

    菅政権から岸田政権に変わっても、コロナ対策や原発事故による棄民化政策は何ら変わっていません。

      ◆

 オリ・パラに話しを戻します。私は、この開催に反対して逮捕されましたが、その他複数の方が逮捕されたと聞いています。この期間のためだけに、全国の警察官60000、自衛隊8500が動員され、会場付近など通行規制や過剰警備によって、抗議活動を行っている人びとが暴力的に強制排除され、負傷した人もいると聞いています。

 私は7月16日に「威力業務妨害罪」として逮捕、7月30日に起訴されました。この起訴状の公訴事実には、「武蔵野競技場で開催されていた東京2020オリンピック・パラリンピック聖火リレーセレブレーションDAY8の開催を妨害しようと考え」「爆竹」を「投げ入れ爆発させた上」「バリケードを乗り越えて」「同イベント参加者等の活動案内等の業務に従事していた」「社員」に「同業務の中断を余儀なくさせ」た、とあります。私はささやかな反対の意志を表しましたが、その業務を妨害したつもりはありません。

 その前におかしいのは、逮捕後の勾留状記載の被疑事実には、「第32回オリンピック競技大会に伴い、公益財団法人東京オリンピック・パラリンピック競技大会組織委員会事務総長武藤敏郎が主催し」「東京都オリンピック委員会から」「業務を委託されていた」とあったのに、その部分が起訴状の公訴事実ではすっぽりと抜け落ちていることです。勾留状から起訴状へのこの変更は、業務に従事していた社員だけを「被害者」とし、このイベントの主催者であり委託者オリ・パラ組織委員会の存在を意図的に隠すためのものとしか思えません。

 この「聖火リレーセレブレーション」は業務なのか?「オリンピック・パラリンピック」は業務なのか?業務であるとしたらいかなる業務なのか?この法廷できっちりと暴き出してやります。

 私、そして私たちは、そもそもオリ・パラそのものに反対です。なぜ反対するのか?①国家・政府の国威高揚、②「オリンピックファミリー」「五輪貴族」と呼ばれる者の特権化、肥大化、③大資本、大企業の飽くなき利益の独占、④長年住み続けている人々や野宿している人々などに対する強制排除、⑤貧困層オリ・パラに反対する人々に対する暴力や虐殺、⑥戦争や侵略への利用、⑦テロ対策、治安対策と称しますます強化される警察・軍隊の武器と監視・管理システム、⑧自然や環境の破壊、⑨優性思想に基づく分断、⑩第1回大会から現在にいたるジェンダー差別、⑪大会のたびに肥大化する準備・開催費の負担などが理由です。その詳細については今後の意見陳述や証言などで明らかにしていきたいと思います。

 オリンピックは125年、パラリンピックは61年の歴史がありますが、この東京で幕をおろしましょう。この裁判がそのための一助になれば幸いです。オリンピック・パラリンピックが廃止になるまで私たちの闘いは終わりません。

 人民の力をなめるな!人民の団結をなめるな!人民の連帯をなめるな!

 最後に、アナキスト大杉栄の言葉をもって、この意見陳述を締めさせていただきます。
   
    思想に自由あれ!
    しかしまた行為にも自由あれ!
     そしてさらにはまた、動機にも自由あれ!〈了〉

 

11/26、武蔵野五輪弾圧初公判を傍聴しよう

裁判を傍聴へ! 五輪に終止符を!

■武蔵野五輪弾圧初公判を傍聴しよう■
 2021年11月26日(金)午後3時半~、東京地裁立川支部101号法廷
 午後2時までに東京地裁立川支部前に集合!傍聴券抽選あり。

 「福島第一原発の事故の状況はアンダーコントロールされている」という噓から始まった東京五輪、数え切れぬ負の遺産を残して終わった。
 施設建設のために野宿者が追い出された。全国から集められた警官が五輪反対運動の前に立ちふさがった。一体何を自衛しているのか、自衛隊までが警備にあたった。監視カメラ・顔認証・デジタル管理…五輪は一層の治安国家化を進めた。人々が県境・国境を越えた五輪を頂点にコロナ感染が拡大し、自宅「療養」を強制されたたくさんの人が病院へたどり着けないまま死んでしまった。人々の暮らしに脅威でしかない、ひどいイベントだった。悪夢はこれからも続く、五輪施設は毎年10億円以上赤字の見込みだという。
 そして。
 7月16日武蔵野市で行われた「聖火」セレモニーで東京五輪に反対して爆竹を鳴らし、逮捕・起訴された黒岩さんの初公判が迫ってきた。罪名は「威力業務妨害」。セレモニーの整理誘導にあたっていたイベント会社社員の業務を妨害した罪という。威力業務妨害罪は、権力が乱用する危険が大きい罪だ。実際に妨害されていなくても「被害者」が妨害されたと感じたといえば罪を捏造できてしまうから。
 誰も傷つけていない黒岩さんが4か月以上勾留されている。おかしな話じゃないか。
 本当に裁かれるべきは、誰だ!

カンパ、引き続きお願いします。
 公判支援カンパ振込先→郵便振替 00150-8-66752(口座名:三多摩労働者法律センター)
※「7・16弾圧救援カンパ」と通信欄に必ず明記ください。

立川拘置所は、聴覚障害者から補聴器を取り上げるな!法務省は「障害者の権利条約」をしっかり読め!

→ 10月20日、私たちは、立川拘置所が障害者差別をやめるよう、以下の抗議・要望・質問書を手渡した。

  対応した立川拘置所庶務課・堀内氏に、文書での回答を求めたが、公的機関でなければ回答しない、と答えた。

  また、補聴器の電池を渡さなかったことについて、「領置している物が願銭を出してから三日後に本人の手元に届くのは一般的に遅いわけではない。故意に差別したわけではないことを理解してほしい」と答えた。

  本人が要求しているにもかかわらず、聴覚障害者が健常者と同程度かそれ以下の聴力を得るために必要な道具を渡さない。身体障害を補う道具を使わせず社会的に聴力を奪ってしまった、合理的配慮をしないのは差別にあたる、という認識がまったくない。要望書を渡しても、このような回答しかできない法務省入国管理局もそうだが、法務省の差別体質は深刻だ。差別の見本を示してどうする?、法務省

  私たちは、法務省が拘置されているすべての障害者に合理的配慮をすることを求める。法務省は障害者の権利条約を学び、職員を研修し、障害者差別をただちにやめよ。抗議を受け止めて答える力をつけよ。

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                       2021年10月20日

立川拘置所長殿

 

        7・16武蔵野「聖火」セレモニー抗議弾圧救援会

             Eメール noolympicgames@gmail.com

 

  障害者を差別する立川拘置所に抗議し要望・質問します

 

 私たちは、2021年9月22日から立川拘置所に収監されている黒岩さんを支える「7・16武蔵野「聖火」セレモニー抗議弾圧救援会」である。私たちは、法務省拘置所による障害者差別・人権侵害に抗議し、要望・質問する。

9月29日(水)、弁護人が黒岩さんの接見に行ったが、黒岩さんが補聴器を使えなかったため通常の会話ができなかった。

 黒岩さんは、補聴器がないと日常生活・会話に支障をきたす。黒岩さんは、立川拘置所に移監された9月22日(水)、自身が使っている補聴器を房内に入れたが、補聴器に使う電池を入れることは拘置所に拒否された。9月26日(日)に電池が切れたことに気づき、翌9月27日(月)に電池を早急に渡すよう、立川拘置所に願箋を提出した。その際、看守に「9月28日(火)に渡す」と言われたが、9月29日の接見時にも電池は渡されないままだった。接見時、黒岩さんから「弁護士からも電池を渡すよう立川拘置所に訴えてほしい」と頼まれた弁護人が抗議・要望したが、その日も電池を渡さなかった。立川拘置所が全ての電池を渡したのは、電池を要求した9月22日から8日も経った9月30日(木)。電池がなければ補聴器は機能しないと知っていながら、立川拘置所は4日間も補聴器が使えない状態に放置した。

 福祉機器はできない行為を補助する、いわば体の一部のようなもの。歩けない人が移動のための道具を使えなければ、一人のときはじっと家にいるしかない。家の内外で活動するには大勢の人に抱えてもらうか、用事を誰かに頼むしかないだろう。しかし、車いす・義足・杖を使って移動できれば、歩けないという身体的障害をかなり補える。一人であるいは簡単な付き添いがいれば、健常者と同程度に生活できる可能性が広がる。車いす・義足・杖の管理者が、それがあれば移動が容易になると理解していながら渡さずに障害者を移動できない状態にしていたら、障害者虐待・差別をしている。人工肛門がある人にとってのストーマ視覚障害者にとっての白杖聴覚障害者にとっての補聴器、すべて同様の意味を持つ。

 黒岩さんは、補聴器をつけていても、非常に大きな声で話してもらわないと十分に聞き取れない。黒岩さんにとって補聴器は、特別な聴力・能力を得られる道具ではなく、健常者並みかそれ以下の聴力で日常生活を送るために必要不可欠な道具である。立川拘置所は黒岩さんの障害と補聴器の役割を知りながら、電池を渡すという簡単な行為を怠り、健常者ならば得られた「聞く」ことを4日間も奪い続けた。聴覚障害者から耳を奪う行為、と言っても過言ではない。立川拘置所は、移監時に下着や服を渡すのと同じように、勾留と同時に補聴器をいつでも完全に使える状態で渡すべきだった。

 拘置所は、電池を渡さないことによって、黒岩さんの生活を支障させたばかりでなく、弁護士との十分な意思疎通を奪い裁判を受ける権利を侵害した。

 日本政府が「障害者の権利に関する条約」を締結するために改正した障害者基本法には、「障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重される」とあり、差別禁止を規定している第4条で積極的に差別・侵害することだけではなく障害に配慮しない消極的な差別も禁じている。拘置所は、第4条にある合理的配慮を怠った。それにより、第29条にある、障害者が司法手続きを受けるために必要な意思疎通の手段を確保することにも背いた。

 さらに、「障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律」第7条では、行政機関に対して差別を禁じ合理的配慮を求めている。法務省は2015年、障害者差別解消法9条に基づき「法務省における障害を理由とする差別の解消の促進に関する対応要領」を定めた。第5条で、障害の状態に応じて社会的障壁をとりさり合理的配慮をすること、監督者は職員に障害者差別を理解させるために研修などを行うよう求めている。本来であれば障害者の差別を率先してなくす努力・広報をすべき法務省が、自施設で障害者を差別して司法手続きを妨害することは絶対に許されない。

 障害者権利条約でも、「障害」を心身の特徴だけでとらえる医学モデルではなく、社会との関係の中でとらえる社会モデルを採用している。障害は、心身を補う道具を作り普及させ、偏見をなくすことによって変化するということだ。私たちは、電池を受け取ることで聴覚障害による困難を減らそうとした黒岩さんの訴えを真摯に受け止めず、聴力を社会的に奪った法務省拘置所に抗議する。以下、要望・質問する。要望・質問事項への回答を、文書かEメールで11月4日までに連絡先へ送ってください。

 

要望

1、法務省拘置所は、障害者が障害がない人と同程度に拘置所で生活・公判準備をできるよう、障害特性を見極めて合理的に配慮して施設を運営すること。

2、今回の対応は、社会モデルにおける処遇者としての在り方、合理的配慮とは何か、を法務省拘置所が十分に理解していないためと思われる。障害者を差別しないよう、障害者の特性・差別とは何か、とりわけ合理的配慮について法務省拘置所職員に研修すること。そのための体制を構築すること。

 

質問

1、黒岩さんに補聴器の電池を渡さなかった理由について明らかにしてください。

2、 障害者を差別しないために拘置所職員がどのような研修をしているのか、障害者虐待・苦情についてどのように対応しているのか、明らかにしてください。

【参考資料、抜粋】

障害者基本法

(目的)

第一条 この法律は、全ての国民が、障害の有無にかかわらず、等しく基本的人権を享有するかけがえのない個人として尊重されるものであるとの理念にのつとり、全ての国民が、障害の有無によつて分け隔てられることなく、相互に人格と個性を尊重し合いながら共生する社会を実現するため、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策に関し、基本原則を定め、及び国、地方公共団体等の責務を明らかにするとともに、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策の基本となる事項を定めること等により、障害者の自立及び社会参加の支援等のための施策を総合的かつ計画的に推進することを目的とする。

第四条 何人も、障害者に対して、障害を理由として、差別することその他の権利利益を侵害する行為をしてはならない。

2 社会的障壁の除去は、それを必要としている障害者が現に存し、かつ、その実施に伴う負担が過重でないときは、それを怠ることによつて前項の規定に違反することとならないよう、その実施について必要かつ合理的な配慮がされなければならない。

3 国は、第一項の規定に違反する行為の防止に関する啓発及び知識の普及を図るため、当該行為の防止を図るために必要となる情報の収集、整理及び提供を行うものとする。

 

(司法手続における配慮等)

第二十九条

 国又は地方公共団体は、障害者が、刑事事件若しくは少年の保護事件に関する手続その他これに準ずる手続の対象となつた場合又は裁判所における民事事件、家事事件若しくは行政事件に関する手続の当事者その他の関係人となつた場合において、障害者がその権利を円滑に行使できるようにするため、個々の障害者の特性に応じた意思疎通の手段を確保するよう配慮するとともに、関係職員に対する研修その他必要な施策を講じなければならない。

 

障害を理由とする差別の解消の推進に関する法律

(行政機関等における障害を理由とする差別の禁止)

第七条 行政機関等は、その事務又は事業を行うに当たり、障害を理由として障害者でない者と不当な差別的取扱いをすることにより、障害者の権利利益を侵害してはならない。

2 行政機関等は、その事務又は事業を行うに当たり、障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において、その実施に伴う負担が過重でないときは、障害者の権利利益を侵害することとならないよう、当該障害者の性別、年齢及び障害の状態に応じて、社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮をしなければならない。

 

(国等職員対応要領)

第九条 国の行政機関の長及び独立行政法人等は、基本方針に即して、第七条に規定する事項に関し、当該国の行政機関及び独立行政法人等の職員が適切に対応するために必要な要領(以下この条及び附則第三条において「国等職員対応要領」という。)を定めるものとする。

 

法務省における障害を理由とする差別の解消の促進に関する対応要領

(合理的配慮の提供)

第五条 職員は,その事務又は事業を行うに当たり,障害者から現に社会的障壁の除去を必要としている旨の意思の表明があった場合において,その実施に伴う負担が過重でないときは,障害者の権利利益を侵害することとならないよう,当該障害者の性別,年齢及び障害の状態に応じて,社会的障壁の除去の実施について必要かつ合理的な配慮の提供をしなければならない。

2 職員は,前項の規定を実施するため,別紙に定める事項に留意しなければならない。

 

(監督者の責務)

第六条 官職の属する職制上の段階が内部部局における課長相当職以上である職員(以下「監督者」という。)は,前2条に規定する事項に関し,その監督する職員が適切に対応するために,次の各号に掲げる事項を実施しなければならない。

一 日常の執務を通じた指導等により,障害を理由とする差別の解消に関し,その監督する職員の注意を喚起し,障害を理由とする差別の解消に関する認識を深めさせること。

二 障害者,その家族又はその他の関係者(以下「障害者等」という。)から不当な差別的取扱い,合理的配慮の不提供に対する相談,苦情の申出等があった場合は,迅速に状況を確認すること。

三 合理的配慮の必要性が確認された場合,その監督する職員に対して,合理的配慮の提供を適切に行うよう指導すること。

2 監督者は,障害を理由とする差別に関する問題が生じた場合には,迅速かつ適切に対処しなければならない。

 

 

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