武蔵野五輪弾圧救援会

2021年7月16日に東京都武蔵野市で行なわれた五輪組織委員会主催の「聖火」セレモニーに抗議した黒岩さんが、『威力業務妨害』で不当逮捕・起訴され、139日も勾留された。2022年9月5日の東京地裁立川支部(裁判長・竹下雄)判決は、懲役1年、執行猶予3年、未決算入50日の重い判決を出した。即日控訴、私たちは無罪判決をめざして活動している。カンパ送先⇒郵便振替00150-8-66752(口座名:三多摩労働者法律センター)、 通信欄に「7・16救援カンパ」と明記

7月27日、「勾留理由開示公判」での本人意見陳述@立川地裁

4日前の7月23日、ついにオリンピックの開催が強行されました。世界中で新型コロナウイルスによるパンデミックが深刻化する中、そして開催都市東京において感染者数が増大化の一途をたどる中、多くの人々の反対の声を押し切ってオリンピック開催が強行されました。今まさにオリンピックそのものが、平和や共存を目的としたものではなく、多くの人々の命の破壊の上に成り立つものであることが明らかになりました。それはコロナ状況にある、ないにかかわらず、オリンピックのもつ歴史的、普遍的な本質であり、私たちはそのことを今一度確認しておく必要があると思います。
 オリンピックの開催強行に至るまで、コロナ状況がますます深刻化していく中で、4度目の緊急事態宣言が出されましたが、むしろさらに多くの人々の生活や行動、生業などを圧迫し、疲弊させています。にもかかわらず、この期に及んでもオリンピックを開催させたい連中がいる。IOC組織委員会、政府、東京都、そしてスポンサー資本といった連中です。一部の特権階級の利益に即して、IOCや組織委は大資本と結託し、そしてその要請にこたえて、国や都は私たちから収奪した税金による予算を投入しました。
 繰り返しますが、多くの人々の生命と生活を犠牲にしてまでもオリンピックの成功に邁進する連中がいる。私たちはそのものたちの手で今回オリンピックの開催が強行されたことについて断固弾劾したいと思います。そもそもオリンピックには様々な多くの問題点、批判点があり、これまで多くの人びとがそれを指摘し、オリンピックに反対してきました。ここでは詳しくは述べませんが、1点だけ言うと、オリンピックは、様々な国々の、特に国威発揚の場であり、その号令の下に、あらゆるものが動員され、個々人の存在が圧殺され、排除されます。私はこのオリンピックを媒介として国家が個にもたらす攻撃に対し人間としてあらがってきましたし、これからも抗いたいと思います。
 私は、7月16日…「威力業務妨害罪」で逮捕、現在まで武蔵野所に勾留されています、そもそもこの業務とは、正当な業務とは言いきれるでしょうか。多くの人々の命や生活より優先される業務とは何なのでしょうか。裁判官にはまずそのことを明らかにしてほしい。「聖火」リレーとは1936年、ヒトラー政権下のドイツベルリン大会において初めて行われました。私の記憶が正しければ、同年ユダヤ人虐殺の先駆けとなるユダヤ人種の断絶を目論む「ニュールンベルグ法」が制定され、まさに「聖火」は人類史に刻みつけられる呪いの儀式なのです。私はその儀式にささやかな抗議をして警察に逮捕され、検察に勾留請求され、裁判官に勾留されました。警察、検察、裁判所は、かかるオリンピックの推進を補完する装置だということが明らかになり、絶対に許すことができません。
 最後に、今日以降もオリンピックは続けられようとしています。悪夢は終わることを知りません。私たちは、多摩地域そして全都、全国、全世界の仲間とともに、オリンピックの中止、廃絶を求めて、闘っていきたいと思います。以上です。ともにがんばりましょう!

 

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立川地裁