武蔵野五輪弾圧救援会

2021年7月16日に東京都武蔵野市で行なわれた五輪組織委員会主催の「聖火」セレモニーに抗議した黒岩さんが、『威力業務妨害』で不当逮捕・起訴され、139日も勾留された。2022年9月5日の東京地裁立川支部(裁判長・竹下雄)判決は、懲役1年、執行猶予3年、未決算入50日の重い判決を出した。即日控訴、私たちは無罪判決をめざして活動している。カンパ送先⇒郵便振替00150-8-66752(口座名:三多摩労働者法律センター)、 通信欄に「7・16救援カンパ」と明記

史実としてしか知らなかった弾圧・救援

リレー随想★2

                    杉並南

 

■黒岩さんの逮捕を目撃して

 武蔵野五輪弾圧救援会が結成? された日のことを今でも時々思い出します。2021年7月16日夜、今後の方針などが何人かの人たちで議論されました。私もその場にいました。
 
 その日の夕方、黒岩さんのオリンピックへの抗議行動を私は間近で見ました。不当な逮捕を目撃しました。それまで救援活動に直接関わったことはありませんでしたが、救援しなければならないことは抗議の直後から感じました。でも、一体何をすれば・・・頭の中はものすごく高速に動き、ありもしない知識をかき集めていましたが、結局、ただそこにいただけでした。
 

■歴史の事実だった弾圧・救援が目の前に…
 救援会、救援、弾圧、これらのことについて、私はつい最近まで、歴史的な事実として知っている程度でした。自分の問題なのだと感じるようになったのは、ここ数年のことでした。弾圧の対象とされる運動をしていると弾圧される可能性が高まります。当たり前に聞こえますが、でも、その運動はなぜ弾圧の対象となるのかと考えると、それは権力を持つものにとって都合が悪いからということに尽きます。そこに集まり、そこで声をあげ、その連帯の輪を広げる人びとは、権力者にとってあってはならない存在なのです。この時点で、何かとてもおかしいです。そして、いざ、弾圧が具体的に行動にうつされた時、その対象となった人びとは、人が当然に持っている権利を脅かされることになります。不当に扱われることになるのです。これは、とても、とても、とても理不尽なことです。
 
 だから、実際に不当に逮捕された人がいたら、その人を救援しなければなりません。不当な弾圧をする権力と対峙しつつ、弾圧された人を救援しなければならないのです。救援とは救い、支援するという意味ですから、拘束された中で闘う当事者の人を、救うための具体的な行動をします。例えば弁護士を探すとか、必要なものを届けるとか。それは多岐にわたります。また、これが不当な逮捕、拘束だということ、なぜこのような弾圧をされたのかを多くの人に伝えることも救援活動の大切な役割だと思います。
 最近、東京地裁の近くで武蔵野五輪弾圧のビラを配りました。一人だけ、そのビラを見て「このことを初めて知った」と言って関心を持って声をかけてきてくれた方がいました。私は嬉しかったです。黒岩さんがオリンピックの持つ暴力性や欺瞞に抗議したということ、それをなかったことにしようとする弾圧の内実を知ってもらいたい、一人でも多くの方に知ってもらいたい思いが通じたからです。

■弾圧を伝えよう
 武蔵野五輪弾圧についてはほとんどきちんと報道されません。そうすると、抗議自体がなかったことにされるか、警察や検察が発表した情報だけが記録に遺されてしまいます。これこそが権力が望んでいることですが、そうはさせたくありません。
 昨年の12月7日、黒岩さんと弁護団の山本弁護士と救援会のメンバーがレイバーネットTVに出演しました( https://youtu.be/txIgw__ZHYw )。武蔵野五輪弾圧についてきちんと伝えてくれています。わかりやすいし、きっとおもしろいと思います。ぜひ見てほしいです。広めてもらえたらなおうれしいです。

東京地方検察庁立川支部前で、黒岩さんを不当起訴したことに抗議中!